AIに「この動画をYouTubeショートにして」と頼んだら本当に完成した話

最近、ふと気になって試してみたことがあります。
「AIって、動画編集までできるんじゃないか?」
正確には、Claude Codeに動画ファイルを渡して、「これをYouTubeショート向けに編集して」とお願いしてみました。
結論から言うと、本当に完成しました。しかも、想像していた何倍もちゃんと使えるレベルで。
これを体験して、「動画編集者の仕事って、もう静かに奪われ始めているんだな」と本気で感じました。

AIは「文章だけ」の時代が完全に終わった
少し前まで、AIといえば「文章を書くもの」というイメージでした。
それが、ここ1〜2年で一気に広がりました。
コードを書く
デザインを作る
調査をまとめる
資料を作る
そして今、ついに
動画を編集する
まで入ってきました。
しかも、専用の動画AIツールではなく、普段使っているClaude Codeのような汎用AI が動画編集をしてしまうところに、地味なインパクトがあります。

なぜClaude Codeが動画編集をできるのか
「テキストAIなのに、どうやって動画を編集するの?」と思う方も多いと思います。
実は仕組みはシンプルです。動画というのは、見た目は派手ですが、中身は
ファイル
タイムライン
カット位置
テロップのテキストと座標
BGMの音量と挿入位置
といった、ただのデータの集合体です。
そしてClaude Codeは、
ffmpeg(動画処理の定番ツール)
動画編集系のライブラリ
自分で書いたシェルスクリプトやPythonコード
を自由に呼び出せます。
つまり、AIから見れば動画編集は「動画ファイルというデータを、ルールに従って加工する作業」でしかありません。文章を書くのとそんなに変わらない、というのが実態です。

実際にやらせてみたこと
今回試したのは、ごく普段使いのオーダーです。
撮影したままの長尺動画から、無音の部分をカットしてほしい
縦長のフォーマット(9対16)に変換してほしい
話している内容に合わせて、テロップを自動で入れてほしい
雰囲気に合うBGMを足してほしい
全体で60秒以内のYouTubeショートに収めてほしい
普通なら、PremiereやDaVinciを立ち上げて半日仕事になる内容です。
これをClaude Codeに、ほぼ自然言語のオーダーだけで投げてみました。
すると、
音声波形を解析して無音区間を検出
該当区間を自動でカット
16対9を9対16に再構成(被写体を中央に寄せる)
文字起こし → タイムコードに合わせてテロップを生成
BGMを音量バランスを取りつつミックス
60秒以内に収まるよう自動でトリミング
ここまでを、一気に完走してくれました。
しかも、出てきた動画が普通に「ショート動画として見れる」レベルだったのが、いちばん怖いポイントです。

一番ゾッとしたのは「手数」が消えたこと
これまでの動画編集はこうでした。
PremiereやDaVinciを起動して、素材を読み込み、波形を見ながら無音をカットし、テロップのフォントを選び、位置を調整し、BGMをタイムラインに置いて、音量を整え、最後に縦動画用に書き出す。
慣れた人でも、それなりに時間がかかる作業です。
それが、AI時代だとこうなります。
「この動画をYouTubeショート向けに編集して」
これで終わりです。
「ボタンを押す回数」「マウスを動かす距離」が、ほぼゼロに近づいています。

それでも、まだAIには厳しい領域がある
ここまで読むと「もう全部AIでいいじゃん」と思えますが、実際にやってみると、AIの弱点もはっきり見えました。
特に、こういう部分はまだ人間のほうが圧倒的に上手いです。
どのカットを残して、どのカットを切るかという「選び」
笑いどころや感動どころを引き立てる「間」と「テンポ」
表情や声色から「感情のピーク」を見抜く判断
SNSで伸びる構成や、つかみの設計
要するに、「面白いかどうか」「人の心が動くかどうか」を判断する部分 は、現時点ではまだAIに任せきれません。
AIが作るショート動画は、確かに「ちゃんと完成している」のですが、「思わず最後まで見てしまう」域には、もう少し距離があります。

本当に変わるのは「編集者」ではなく「編集作業」
ここが、今回いちばん伝えたいポイントです。
「AIに動画編集ができる」と聞くと、つい「動画編集者が失業する」という話に飛びがちです。
でも、実際にやってみて見えたのは、少し違う景色でした。
AIが奪うのは、「動画編集者」という人ではなく、「動画編集という作業」 のほうです。
つまり、
カットする
テロップを打つ
書き出す
といった手を動かす部分は、これからどんどんAIに移っていきます。
その代わり、人間に残るのは、
どんなショート動画を作るかという「企画」
どこを切ってどこを残すかという「構成」
出てきた動画が良いかどうかという「判断」
ブランドや世界観に合っているかという「審美眼」
といった、判断と編集観の部分になっていきます。

まとめ|「AIにこの動画をショートにして」と頼める時代に入った
最後に、今回のポイントを整理します。
Claude CodeのようなAIは、ffmpegやスクリプトを使って動画編集まで実行できる
「この動画をYouTubeショート向けに編集して」だけで、無音カット・縦動画化・テロップ・BGMまで一気に処理してくれる
動画は中身を見れば「データの集合体」なので、AIにとっては文章と地続きの作業
一方で、カットの選び方、テンポ、感情演出、バズる構成は、まだ人間の方が圧倒的に強い
「AIに動画を編集させる」というのは、少し前なら冗談みたいな話でした。
それが、ふつうに依頼して、ふつうに完成する時代になっています。
このまま行くと、近い将来、動画編集のオーダーは「Premiereを開く」のではなく、
「この動画、ショートにしておいて」
と一言伝えることから始まるのかもしれません。
そのとき、本当に問われるのはソフトを使いこなすスキルではなく、
「どんな動画を作るべきか」
を考える側の力だと感じています。
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