AI駆動開発

Claude Fableでアプリを作ってみた。作り手として感じた「AI時代の制作の変化」

ENHANCED編集部更新 約3分で読めます

最近話題になっている [Claude Fable]

Anthropic の Claude Fable 紹介ページの画面。「Next generation of intelligence」の見出しと、2026年6月9日の Claude Fable 5 発表のお知らせ

「AIが長時間考え続ける」「自律的にコードを書く」「複数ファイルをまたいで修正する」など、AIエージェント化の流れがかなり強くなってきています。

正直、最初は半信半疑でした。

でも実際に触ってみると、「これ、もうコード補完じゃなくて制作パートナーだな…」という感覚がかなり強かったです。

今回は、AIで何かを作っている人の視点でClaude Fableを使って感じた、AI時代のものづくりの変化を実体験ベースでまとめます。

「Claude Fableでアプリを作ってみた。作り手として感じた『AI時代の制作の変化』」のタイトル画像。人と光るAIが対話し、画面にダッシュボードとコードが映る

最初に思ったこと

一番最初に感じたのは、「AIが1ファイル単位ではなく、プロジェクト単位で考え始めている」ということでした。

従来のAIって、

  • 関数を補完する

  • コードを一部生成する

  • エラーを説明する

みたいな、部分的な支援が中心だったんですよね。

でもClaude Fable系は、かなり違います。

例えば、

  • ディレクトリ構成を見る

  • UIの意図を読む

  • 関連ファイルを探す

  • 修正範囲を自分で判断する

みたいな動きを普通に始めます。

これがかなり衝撃でした。

これまでのAIと Claude Fable 的なAIの比較図。前者は1ファイルの一部だけを補完・提案、後者はプロジェクト全体の複数ファイルを横断して修正範囲を自分で決める「LPをSaaSっぽくして」が通じる

実際に試したのが、LPベースの画面を管理画面風に作り替える作業でした。

こちらがやった指示はかなり雑です。

「このLPをSaaSっぽいUIにして」
 「営業管理画面っぽく」
 「Tailwindで」
 「青系で統一」

これだけ。

昔なら、

  • 構成を考える

  • UIを設計する

  • コンポーネントを整理する

  • CSSを組む

  • 実装を調整する

を全部やっていたんですが、Claude Fableはそこをかなり一気に持っていきます。

しかも、それっぽいではなく、普通に今風です。

  • カードUI

  • KPI表示

  • サイドバー

  • ダッシュボード

  • テーブルUI

  • ステータスバッジ

などを、かなり自然に組んできます。

シンプルなLP を AI に「SaaSっぽくして(ざっくりでOK)」と頼み、売上推移・案件一覧などを備えた SaaS ダッシュボードに作り替えた Before / After の図「コードを書く」より「方向を決める」に近くなった

使っていて一番変わったのは、制作中の頭の使い方でした。

以前は、

  • CSSをどう書くか

  • レスポンシブをどう組むか

  • divをどう整理するか

みたいな、作業脳がかなり大きかったです。

でも今は、

  • このUIは本当に必要か

  • どこを目立たせるべきか

  • どの導線を優先するか

  • このプロダクトらしいか

みたいな、判断側に脳が寄ります。

つまり、「どう作るか」より、「何を採用するか」の比重が上がっている。

これがかなり大きな変化でした。

Claude Fable 以降の頭の使い方の変化を示す図。Before は margin・flex などコードの細部に意識が向く作業脳、After は導線・狙い・ターゲット・優先度などを考える判断脳正直、「全部AIでOK」ではない

ただ、もちろん万能ではないです。

特に弱いのは、

  • DB設計

  • セキュリティ

  • 本番運用

  • 複雑な状態管理

  • 認証周り

  • 例外処理

この辺。

あと、動くけど危ないコードを普通に出してくることがあります。

なので、「AIが全部作る」というよりは、「AIが8割作り、人間が方向と品質を管理する」がかなり近い感覚でした。

Claude Fable 時代の制作分担の図。AI が約8割(実装・UI生成・量産・たたき台)、人間が約2割(方向決定・品質判断・セキュリティ確認・最終OK)を担う

作り手の価値、むしろ上がってるかもしれない

ここが個人的には一番大きかったです。

昔は、

  • 作業の速さ

  • こなせる量

  • 手の動かし方

  • ツールの習熟度

みたいな部分が価値になっていました。

でもAI時代は、そこがかなり圧縮され始めています。

代わりに重要になっているのが、

  • 何を作るかの判断

  • 情報設計

  • 世界観の組み立て

  • 「誰向けか」の明確さ

  • どの案を採用するかの目

  • 違和感に気づける感度

です。

つまり、作業者より、編集者・設計者の価値が上がっている。

これはかなり感じました。

作り手の価値の置き場所の変化を示す図。Before は実装や調整の手数が価値の作業者、After は目的設計・体験設計・価値判断で AI の案を選ぶ編集者・設計者

「AIで仕事が消える」より、「役割がズレる」

実際に触って思ったのは、「ものづくりが終わる」というより、制作の重心が変わるに近いです。

AIが強いのは、

  • 量産

  • 整理

  • 初速

  • たたき台

  • UI生成

です。

逆に人間が残るのは、

  • 判断

  • 方向性

  • 体験

  • 価値設計

  • 「これで行く」の決定

でした。

だから今後は、「作れる人」より、「AIを使って、どの方向に持っていくか決められる人」の価値がかなり上がる気がしています。

天秤の図。AI 側に量産・整理・初速・たたき台・UI生成、人間側に判断・方向性・体験・価値設計・決定が載り、仕事は消えず重心が判断側にズレることを表す

最後に

Claude Fableを触って一番感じたのは、「AIが道具から、一緒に作る存在に変わり始めている」ということでした。

まだ荒削りです。ミスもします。でも、「この方向で作って」と言うと、かなりの速度で形にしてくる。

これって、数年前のAIではかなり考えにくかった体験でした。

ものづくり全般も、これからかなり変わっていくと思います。

ただその中で残るのは、結局、「何を作るべきか判断できる人」なんじゃないかな、と感じています。

エンハンスドでも、Claude FableのようなエージェントAIを前提にした制作フローや、AIと協働するものづくりの進め方を、これから少しずつご紹介していきます。

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