AI検索(AIO・LLMO)対策とは?自社サイトがAIに引用されるためにやること
AI検索(AIO・LLMO)対策とは、Google の AI による概要(AI Overviews)や ChatGPT、Perplexity などが回答をつくるときに、自社のサイトを読み取り、根拠として引用してもらいやすくするための取り組みです。特別な裏技があるわけではなく、やることは大きく「AIが読める」「AIが信じられる」「AIが引用しやすい」の3つに整理できます。
この記事では、Webサイトの担当者に向けて、AI検索対策で押さえるべきことを、エンハンスドが自社サイト(enhanced.co.jp)のリニューアル後に実際に行った対策とあわせて解説します。
AIO・LLMO・GEO はどう違う?
呼び方はいくつかありますが、指しているものはほぼ同じです。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| AIO(AI Optimization) | AIによる検索・回答に向けた最適化 |
| LLMO(Large Language Model Optimization) | ChatGPT などの大規模言語モデルに向けた最適化 |
| GEO(Generative Engine Optimization) | 生成AIの検索エンジンに向けた最適化 |
どれも「AIの回答の中で、自社の情報が正しく使われ、出典として示される」ことを目指します。
SEOとAI検索対策は何が違う?
土台はSEOと同じです。Google も、AIによる概要に表示されるために特別な対策は要らず、これまでのSEOの基本がそのまま当てはまると説明しています。検索に表示されないページは、AIの回答にも使われにくいと考えてよいでしょう。
違うのは、ゴールが「検索結果で上位に表示される」から「回答の根拠として引用される」に広がる点です。AIは複数のサイトから情報を集めて回答をまとめるため、次のようなページが使われやすくなります。
- 質問への答えが、冒頭ではっきり書かれている
- 誰が書いたか、どの会社の情報かがはっきりしている
- 根拠(公的資料・一次情報)が示されている
検索の順位だけを追う考え方が変わりつつある点は、「AI検索時代の「検索1位」はもう意味がない?」でも取り上げています。
AIに「読める」サイトにする
AIのクローラーを止めていないか確かめる
AIのサービスは、それぞれのクローラー(GPTBot、ClaudeBot、PerplexityBot など)でサイトを読み取ります。robots.txt で許可していても、CDN やセキュリティのサービスの設定で、AIのクローラーがまとめて止められていることがあります。
どのAIに読ませるかは会社の方針次第ですが、「止めるつもりがないのに止まっていた」という状態は避けたいところです。実際にAIのクローラーの名前でアクセスして、拒否されていないかを確かめましょう。
本文をHTMLで読めるようにする
AIのクローラーの多くは、JavaScript を実行せずにページを読みます。本文が JavaScript で後から描かれるページは、中身が読めないことがあります。大事な本文は、サーバーで描いたHTMLに含めておくのが安全です。
画像の代替テキストを入れる
AIは画像の中身を、代替テキスト(alt)から読み取ります。図や表を画像で載せている場合は、何が書かれているかを代替テキストで説明しておきます。
llms.txt とMarkdown版を用意する
llms.txt は、サイトの概要と主要なページの一覧を、AIが読みやすい Markdown でまとめたファイルです(/llms.txt に置く)。あわせて、各ページを Markdown で取得できるようにしておくと、AIがページの構造を正しく読み取りやすくなります。
ただし、llms.txt はまだ提案の段階の仕組みで、すべてのAIのサービスが読んでいるわけではありません。用意しておいて損はないが、これだけで引用されるわけではない、という位置づけです。
AIに「信じられる」サイトにする
会社情報をそろえる
AIは、自社サイト・SNS・求人サイト・プレスリリースなど、複数の情報を突き合わせて「その会社が何者か」を判断します。社名の表記、所在地、設立日、事業内容が掲載先ごとにばらばらだと、別の会社と混同されたり、古い情報で答えられたりします。
まず自社サイトの会社概要を正とし、外部の掲載先の表記をそれにそろえましょう。
構造化データで「誰の情報か」を伝える
構造化データ(schema.org)は、ページの内容を機械が読める形で伝える仕組みです。会社(Organization)、記事(Article)、よくある質問(FAQPage)、パンくずリストなどを、ページの内容と一致する形で書いておくと、検索エンジンやAIがページの意味を取り違えにくくなります。
書き手と根拠を示す
記事には、書き手(または発行元の会社)と、公開日・更新日を明記します。数字や制度について書くときは、根拠になった公的資料や一次情報へのリンクを付けます。
AIに「引用しやすい」ページにする
- 結論を冒頭の2〜3文に書く: AIが引用するのは、質問への答えが簡潔にまとまっている部分です
- 見出しを質問の形にする: 「〇〇とは?」「〇〇はどう進める?」のように、読者の質問をそのまま見出しにします
- 自社にしか書けない情報を入れる: 事例、実際にやってみた結果、自社のデータなど。どこにでもある説明より、一次情報のほうが引用されやすくなります
- 更新日を正しく保つ: 中身を更新していないのに更新日だけが新しくなると、検索エンジンからの信頼を損ねます
このサイトで実際にやったこと
エンハンスドは、2026年10月に自社サイトをリニューアルしたあと、AI検索対策を見直しました。主な対策は次のとおりです。
| 見直したこと | 起きていたこと | やったこと |
|---|---|---|
| AIのクローラー | robots.txt では許可していたのに、CDN の設定で GPTBot・ClaudeBot などが拒否されていた | CDN の設定を見直し、AIのクローラーが読めるようにした |
| AIへの意思表示 | 検索・AIの回答・AIの学習に使ってよいかを示していなかった | robots.txt に Content Signals(search / ai-input / ai-train)を書いた |
| AI向けの案内 | AIがサイト全体を把握する手がかりが無かった | llms.txt と、全文をまとめた llms-full.txt を用意した。各ページは URL の末尾を .md にすると Markdown で取得できるようにした |
| 構造化データ | 会社・事業・記事の関係がページごとにばらばらだった | 会社、事業、導入事例、記事、よくある質問の構造化データを、ページの内容と一致する形で入れた |
| 画像の代替テキスト | 記事の画像の多く(161枚)に代替テキストが無かった | すべての画像に、何が写っているかを説明する代替テキストを入れた |
| 更新日 | CMS で一括の修正をすると、全記事の更新日が新しくなっていた | 一括の修正は更新日に数えないようにした |
| 更新の通知 | 記事を公開・更新しても、検索エンジンが気付くまで時間がかかった | 公開・更新のたびに IndexNow で検索エンジンに通知するようにした |
| ページの重さ | 記事一覧のアイキャッチが動画で、ページが重かった | 一覧は静止画にし、動画は記事のページで必要なときだけ読み込むようにした |
特に、AIのクローラーが CDN で止められていた件は、robots.txt だけを見ていては気付けませんでした。設定ではなく、実際のアクセスで確かめることが大切だと分かった例です。
AI検索対策の効果はどう測る?
AI検索からの流入は、まだ測り方が確立していません。いま使える方法は次のとおりです。
- アクセス解析の参照元を見る: Google アナリティクス(GA4)で、chatgpt.com、perplexity.ai、gemini.google.com、copilot.microsoft.com などからの流入を分けて見る
- Search Console と Bing Webmaster Tools を見る: Google の AIによる概要からの流入は、Search Console のウェブ検索の数字に含まれます。ChatGPT の検索は Bing の索引も使うため、Bing Webmaster Tools への登録もしておきます
- AIに実際に聞いてみる: 自社に関係する質問を定期的にAIに聞き、自社が回答に出てくるか、情報が正しいかを確かめる
数字だけで判断せず、「AIに聞いたときに、自社の情報が正しく答えられているか」もあわせて見るのがおすすめです。
よくある質問
AI検索対策をすると、検索からの流入は増えますか?
AIの回答で疑問が解決すると、サイトを訪れずに済む人も増えるため、流入が必ず増えるとは限りません。一方で、AIの回答の出典として示されると、その分野を詳しく調べたい人がサイトを訪れるきっかけになります。流入の数だけでなく、問い合わせなどの成果につながっているかで判断しましょう。
AIのクローラーはすべて許可したほうがよいですか?
会社の方針次第です。AIの回答に使われること(検索・引用)は許可し、AIの学習に使われることは断る、という選び方もできます。大切なのは、方針を決めたうえで、その方針どおりに設定できているかを確かめることです。
llms.txt は必ず用意すべきですか?
必須ではありません。まだすべてのAIのサービスが読んでいるわけではないため、まずは本文がHTMLで読めること、構造化データ、会社情報の統一を優先し、そのうえで用意するのがおすすめです。
まとめ
- AI検索対策の土台はSEO。そのうえで「読める・信じられる・引用しやすい」サイトにする
- AIのクローラーが止められていないかは、設定ではなく実際のアクセスで確かめる
- 構造化データと会社情報の統一で、「誰の情報か」をはっきりさせる
- 結論を冒頭に書き、自社にしか書けない一次情報を入れる
- 効果は、参照元の流入と、AIに実際に聞いた結果の両方で見る
エンハンスドのLP制作サービス「Corede-i(コレデイー)」では、構造化データやAIクローラーへの対応、llms.txt の用意などのAIO・LLMO対策を標準で行っています。今のサイトがAI検索に対応できているかの診断もご相談いただけます。
参考資料
「AIニュース」に関わるエンハンスドの事業
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